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Statement

シルクスクリーンとモノタイプの技法を駆使し、セレンディピティを頼りに手彩色を施すことで絵の具と版画のレイヤーを重ね合わせる表現を追求している。

日頃から書き溜めているドローイングをスキャンして作る原稿はその際に出てしまった汚れなどもそのまま反映させる。

それを版に落とし込むことで、静的な線と動的な色彩の調和を生み出す。

 

このプロセスでは、手作業による偶然性を大切にし、計算された版と自由な彩色が交錯する瞬間を表現している。シルクスクリーンによる精緻な形状と、モノタイプならではの一度きりの印象が融合することで、視覚的なリズムと層を感じさせる作品が生まれる。

 

版は一種のコピーペーストであり、

それは何度も刷ることができるからこそ最善を教えてくれる大きな魅力である。版を作り、重ねることで何度も考える機会をくれる間接的な表現。​

同じ版を全く別の作品に使用することによって版の複数性も大事にしている。

日頃から書き溜めているドローイングは生活から得たモチーフと作者の思う命をかき混ぜた小さなパーツのようなものが多い。

ノートの隅やなんとなく手を動かさなければ落ち着かない意識の片隅にフォーカスを当て

作品を完成させることで何度も意識の片隅を見つめる工程となる。

これからの遥か遠くの未来に私たちの生活や悲壮、喜び、手紙まで、きっと研究対象となるだろう。

 

​私は研究対象となる作品を作っている。

 

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